ボーディングスクール受験のすべて
はじめに
ボーディングスクールに少しでも興味のお持ちの皆さんへ
「興味はあるものの、何をしたらいいのか分からない」「そもそも日本から米国の学校を受験できるの?」「私にも受験資格はあるの?」と疑問や不安があるかと思います。
BSAJは自身の経験や各入学事務局の情報を元に、ボーディングスクール受験プロセスを作成しました!!合格までの6つのステップを分かりやすく、またボーディングスクール現役生・卒業生の体験談と共にお伝えします。
受験プロセスタイムライン
日本では4月に新学期が開始し、翌年の3月に修了します。しかし、例えばアメリカでは9月から新学期が開始し翌年の6月頃に修了します。受験の準備開始時期は、学校に入学(編入)する9月から約1年半前の4月頃からをお勧めします。しかし遅れたからといって受験できないわけではありません。「受験方法が一通りではない」ところがボーディングスクール受験の良いところでもあり、難しいところでもあります。
ステップ 1 :ボーディングについて知ろう
自分で調べられること
まずはインターネットなどでボーディングスクールについて調べてみましょう。
ボーディングスクールとはどんな学校なのか
ボーディングスクール以外の留学とはどう違うのか
それぞれの学校の特徴など (例:場所、生徒数、先生対生徒数、AP/IBプログラムがあるのか...etc.)
現役生、卒業生の声を聞く
自分で調べただけでは分からない事は沢山あるため、出身者の声が大切になります。例えば以下のような質問をすると良いでしょう。
在籍している生徒の特徴
学校の良い点・悪い点
不便な所
出身者の学校の志望理由
学校のリスト化
下調べを通して沢山の学校を見たところで、以下の条件で学校をリスト化してみましょう。
譲れない条件を3つから5つ作る (例:都心に近い、サッカー部がある、APクラスが多い、制服は絶対に嫌!など)
上記で出た条件に当てはまる学校以外はリストから外す
5校から10校程度に絞る (後々志望校を決めやすくなります)
テストの点数や成績の合格ラインを見て、「希望校レベル、志望校レベル、セーフティーレベル」に分け、目標とする学校を決める
下調べのための資料まとめ(随時更新中)
書籍
「アメリカのスーパーエリート教育」(著者 石角完爾)
「レイコ@チョート校ーアメリカ東部名門プレップスクールの16歳 」(著書 岡崎玲子)
ウェブサイト
各学校のウェブサイト
**周りにボーディングスクール現役生や卒業生の知り合いがいない方**
BSAJにご連絡して頂ければ、実際の体験談はもちろんのこと、各学校出身者にオンラインで質問を聞くことも可能です。
**長期(1年以上)留学や卒業を目的とした留学が難しい方**
1度お試しも兼ねて海外の生活を体験したい方は、短期留学としてサマースクールに参加してみるのも良いかもしれません。「ステップ 3:夏休みの過ごし方を考えよう」を参照ください。
ステップ 2 :テスト対策をはじめよう
主なテストの種類
日本でいうAO入試に近いボーディングスクール受験でも、多くの学校が受験要項に学力テストを含めています。
主に2種類の試験があります。
読解力、語彙力、数学能力を測定するSSAT
総合的な英語力を測定するTOEFL iBT
準備不足でもまずは受けてみよう
まずは本番テストの受験予定の1年半〜2年前を目安に一度試験を受けてみてください。
緊張した雰囲気
周りの騒音
パソコンを使った作業(TOEFLの場合)
会場に向かうタイミングや休憩中の食事の取り方などに慣れておく
など、テストを受けてみることで試験内容以外にも大事な事に気づくことができます。また何よりも周りの受験者の熱意に刺激されるのはモチベージョンアップに繋がります!
試験に向けた準備方法
主な勉強方法は
SSAT、TOEFLの参考書、練習問題や模擬テストを何周も解く
単語の暗記
自分で時間を計ったりすることで、本番に備えた練習をする
米国の高校や大学受験に特化した学習塾もあり、インターネットなどで探し自分にあった先生を見つける
試験当日
SSATやTOEFLは何回でも受験可能ですので、一番最後の受験日までの日数から逆算して勉強の計画を立てましょう。最後の受験日はだいたいアプリケーションを出す年の11月から12月頃を目安にしましょう。結果発表のタイミングは、SSATとTOEFLどちらもテストを受けた約2週間後です。
**周りにボーディングスクール現役生や卒業生の知り合いがいない方**
BSAJにご連絡して頂ければ、実際の体験談はもちろんのこと、各学校出身者にオンラインで質問を聞くことも可能です。
**長期(1年以上)留学や卒業を目的とした留学が難しい方**
1度お試しも兼ねて海外の生活を体験したい方は、短期留学としてサマースクールに参加してみるのも良いかもしれません。「ステップ 3:夏休みの過ごし方を考えよう」を参照ください。
ステップ 3 :夏休みの過ごし方を考えよう
親や先輩に「時間があるのは学生のうち」と言われると思いますが、実際には彼らの言う通りなんです!アメリカやイギリスの学校の長い夏休みは貴重な「時間」です。夏の間に受験に向けての試験勉強をすることももちろん大切ですが、自分が学びたいこと、やってみたいことに挑戦することも、将来必ず役に立つ、良い経験となります。
これらの活動から得ることのできる体験や経験が受験では大切です。意外な体験がエッセイの話のネタになることもあるので、是非たくさんのことにチャレンジしてみてください。最終的に一番大切なのは楽しむことです。長い夏を有意義に過ごして楽しんでくださいね!
テスト準備
TOEFL, SAT, SSAT の塾などに通う
参考書を使い自主学習
アプリケーションのエッセイを書く
次に取るクラスの予習
サマースクールに参加
自分の志望校などのサマースクールに行き、学校の雰囲気などを見てみる
お試し留学で国外に行ってみる
ボーディングスクールに在学中の場合、自分の学校や他の学校でクラスの単位取得可能(卒業年度が早まる可能性も!)
オススメの課外活動
ボランティア
インターンシップ
プロジェクト
各種コンテスト
国内の宿泊型サマーキャンプ
自分の特技をさらに極める
新しいことに挑戦する
**周りにボーディングスクール現役生や卒業生の知り合いがいない方**
BSAJにご連絡して頂ければ、実際の体験談はもちろんのこと、各学校出身者にオンラインで質問を聞くことも可能です。
**長期(1年以上)留学や卒業を目的とした留学が難しい方**
1度お試しも兼ねて海外の生活を体験したい方は、短期留学としてサマースクールに参加してみるのも良いかもしれません。「ステップ 3:夏休みの過ごし方を考えよう」を参照ください。
ステップ 4 :受験に必要な資料を集めよう
これまでやってきた準備をまとめる大切なステップです。成績やテストのスコアでは測れない自分の良さなどをアピールすることを意識しましょう。ここでステップ3で記載したように、様々な課外活動に取り組んで夏休みを有意義に過ごすと、書くことや話すことが増えるため、アプリケーションの完成度がより高くなると思います。
エッセイ
各学校で必要なエッセイがあります(ない学校もあります)。エッセイではもちろん英語力が見られますが、人間性や学校との相性なども見られます。エッセイトピックの例:
What is your academic and personal achievement?
Why our school? (なぜ当校を志望するか?)
What is your strength/weakness?(自分の長所、短所について)
親の書くエッセイのトピックの例:
どのような経緯でこの学校に出願することにしたか。
家族の価値観をもとに、当校で子供にどのような成長を遂げてほしいか。
子供の人生の中で最も重要な出来事は何ですか。
子供の高校生活での成功はどのようなものだと考えていますか。
それ以外に admission committee に考慮してもらいたいこと
学校の成績
SSATやTOEFLと同じくらいに大切なのが中学(高校)での成績です。成績で学校はその子の努力や、授業態度の判断をします。高校から転入する際も中学校の成績が必要となる場合があるので、しっかりと成績を維持しましょう。
課外活動
ボーディングスクールでは「Holistic View」と言い、学業だけではなく「人間性」も重要視されます。それらの人間性は、
参加している課外活動、部活動
それらの団体での立ち位置(生徒会長、委員長、クラブの部長)
どのようにリーダーシップを発揮しているか
ボランティア、インターンシップ参加経験(ステップ3参照)
などが見られます。
推薦状
推薦状の種類:
英語または文系のクラスの先生から1通
数学、または理系のクラスの先生から1通
クラスとは関係ないが自分の事をよく知っている先生(アドバイザー、寮の先生、コーチなど)から1通
学校によってはインターナショナル生担当の先生から1通
学校によっては校長から1通
**頼むときはしっかり先生に説明をして、期限や志望校などを明確に伝えましょう。
日本の学校の場合:
書いてもらう推薦状の種類は日本の高校・インターナショナルスクールからでも変わりませんが、先生が日本語でしか推薦状を書いてくれない場合、英語に訳す必要があります。
先生が英語に不慣れな場合:
Gateway to Prepschoolsの複雑なシステムに対応できない場合もあります
ジュニアボーディングから進学する場合:
学校の先生が推薦状を書いて送ってくれるとはいえ、自分で先生に書き終えたかなどの確認を怠らないようにしましょう。先生も忙しいので忘れる事もあります。
**周りにボーディングスクール現役生や卒業生の知り合いがいない方**
BSAJにご連絡して頂ければ、実際の体験談はもちろんのこと、各学校出身者にオンラインで質問を聞くことも可能です。
**長期(1年以上)留学や卒業を目的とした留学が難しい方**
1度お試しも兼ねて海外の生活を体験したい方は、短期留学としてサマースクールに参加してみるのも良いかもしれません。「ステップ 3:夏休みの過ごし方を考えよう」を参照ください。
ステップ 5 :学校訪問・面接をしよう
志望校の見学はオススメします!訪問することで以下のような良い点があります。
学校の雰囲気を肌で感じられる
見学後にアドミッションの方と対面で面接ができる場合がある
現役の生徒やアドミッションオフィスの方と実際に会うことができる
授業見学ができたり、生徒間の交流が見れることは大変貴重な情報となる
対面での面接は緊張を強いられるものですが、持参した資料を使ったプレゼンテーションができたり、オンライン上での面接より強い印象を相手の方に与えられることができる
学校訪問に関して、実際に行く、行かないなど幾つかのパターンがあります。以下に その一例を紹介します。
ケース1:受験前の訪問
時期:ボーディングスクールへ出願する1月まで
目的:
実際に学校を受験前から下見することにより、生徒自身の視点での学校選びが可能になる
オンラインの評判が良い学校、知り合いが在学している・していた学校、綺麗な学校、という外的要因だけではなく、実際に自分の目で確かめることにより、自分にあった学校と出会える
ケース2:合格後の訪問
時期:合否が出る3月から入学選択期限の5月までの期間
目的:
合格した学校を訪問し、学校や学生との相性を判断しやすい
ケース1にある通り、学校をデータで理解するより自分の肌で感じて決めることが可能
ケース3:サマースクールに参加
時期:サマープログラムに参加する7〜8月の期間
目的:
学校で生活する中で実際に設備やシステムを使用できる
この期間中は学校の生徒達、先生方は夏休みのため、授業や実際の生徒の様子を見学することは難しい
ケース4:訪問しない場合
アドミッションや卒業生とのスカイプ等を使ったオンライン面接、又は日本に在住する卒業生との対面での面接が可能です。時間や金銭的な面で訪問が難しい方は無理に訪問する必要はありません。その代わり学校に問い合わせ、先生や生徒と話す機会を使い、自身の学校に対する熱意を伝えましょう。
学校訪問・面接での心得
案内してくれる生徒達はツアー後にアドミッションスタッフに参加した生徒の様子を伝える場合もあるため、気を抜かず、ガイドの話を聞き、積極的に話しかけ、質問をするよう心がけてください。
逆質問をする機会に備え、事前に質問を準備し、必ず1つから3つの質問をするようにしましょう!ノートなどに書いて持参すると忘れる心配がないのでオススメです!
訪問後、各学校の面接官とツアーしてくれた生徒にお礼のメールを送りましょう。その為、生徒と面接官の方から名刺を貰うのを忘れないようにしましょう。
**周りにボーディングスクール現役生や卒業生の知り合いがいない方**
BSAJにご連絡して頂ければ、実際の体験談はもちろんのこと、各学校出身者にオンラインで質問を聞くことも可能です。
**長期(1年以上)留学や卒業を目的とした留学が難しい方**
1度お試しも兼ねて海外の生活を体験したい方は、短期留学としてサマースクールに参加してみるのも良いかもしれません。「ステップ 3:夏休みの過ごし方を考えよう」を参照ください。
ステップ 6 :進学する学校を決めよう
晴れてあなたもボーディングスクールへ合格しました!おめでとうございます!
しかし高校選びはまだ終わりではないですよ!
合否発表後のアクション
入学の意思を伝える期限を確認する
学校訪問
卒業生(在校生)と面談
自身の価値観や挑戦したいこと、学校に求める要素などをもう一度考える
入学する意思(しない意思)をきちんと伝える
必要書類記入
学校から送られてきた書類の記入
各国の大使館からVISAの取得
健康診断や予防接種完了の書類
ここがはじまり
油断をして成績を落とし、学校で停学、退学処分を受けるなどといった事の無いように気をつけてください。入学を取り消す事も有り得ます。卒業まで全力投球で頑張ってください。
英語で映画を見たり、ポッドキャストを聞くなど耳を慣らしておきましょう
**周りにボーディングスクール現役生や卒業生の知り合いがいない方**
BSAJにご連絡して頂ければ、実際の体験談はもちろんのこと、各学校出身者にオンラインで質問を聞くことも可能です。
**長期(1年以上)留学や卒業を目的とした留学が難しい方**
1度お試しも兼ねて海外の生活を体験したい方は、短期留学としてサマースクールに参加してみるのも良いかもしれません。「ステップ 3:夏休みの過ごし方を考えよう」を参照ください。